- Date: Tue 09 12, 2014
- Category: 文芸部日誌
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こんにちは!
月曜日担当の夏野です。
バイト続きでふらふらしてます。
……突然ですが、お知らせです。
今回の更新で、ブログを引退します!
長かったようで、とても短かった更新の日々でした。
週に一回でいいのに、忘れてしまっていたり、疲労で書けなかったりもしましたね。
この機会に謝罪します。すみませんでした。
最後のブログは、はりきって書きたいと思います。
今回の本は、乙一さんの「しあわせは子猫のかたち」です。
人と関わることが苦手で、うまく生きられない「僕」とやさしい幽霊の切ない一瞬を描いた物語です。
心温まる物語と思いきや、少しミステリーも入っていて、誰にでも安心して薦められます。
「失踪HOLIDAY」という本に収録されています。
実は、この物語は、私が小説を書き始めるきっかけになったものです。
小説のようなものは、小さい頃から書いていたのですが、明確にこういうものが書けたらいいなぁと思ったのはこれを読んだ時でした。
端正な文章と丁寧な描写、強く共感してしまうキャラクターと胸をうって頭から離れないストーリー、全てがここにあると思いました。
特に、描写が好きです。この間、描写力向上ゼミの先生役というものをした時に、助けられました。伝えたかったことはこの本の中にあると言っても、過言ではないです。
「好き」という言葉では表せないくらい「好き」です。自分で繰り返し読んで、仲良しさんに貸して、ボロボロになってしまいましたが、枕元にいつも置いてあります。
よろしかったら、是非読んでみてください。夏野の読書史の中で一番のオススメです。
次は「なぜ、小説を書くのか」について、です。
(最後なので、スペシャルっぽく二本立てにしたかったのです)
昔、誰かに上の質問を投げられたことがありました。
「自分と他人を繋ぐ唯一の手段だから」
そう答えました。今でもそれは、変わっていません。
人に自分の意見を伝えることが上手ではないのも変わっていませんね(笑)
「自分」というものを知ってもらいたい、覚えていてほしいから。
恥ずかしげもなく言うと、他者への求愛行動になるのでしょうか。
取り立てて美点がない自分の唯一の個性を認めてほしい、とか。
そんな感情を発散させるのが小説でした。なので、「読者の目を意識していない」って何度も言われました。
現在の作品はどうなんでしょうか。自分ではなかなか判断できませんが、「読者の目」を意識しだしてから作品の創り方は変わりましたね。
楽しんで創るようになりました。この部分で盛り上がり、この部分で落として、情景は描きやすいだろうか、とか。
推敲会以外に信頼してる子に見てもらったり、逆に見てあげたり。
自己満足のストレス発散で書いていたものが、今では立派な趣味であり特技です。
ですから、同じ質問をされたら、こう答えることが出来ると思います。
「これが私の好きなことだから」
話が変わりますが、ブログのタイトルの「last」という単語は「終わり」という意味で知られていると思います。
しかし、意味がもう一つありまして。「続く」という意味です。
「終わり、続く、どっちなんだろう?」最初、習ったときは思いました。今では、とても好きな単語の一つです。
ブログの更新は「終わり」ますが、小説は書き「続け」ます。
今回のタイトルに相応しいと思いました。
最後に、二年間読んでくださった皆様。毎週、愛想もつかさずに拍手してくださった皆様。
アイコンを描いてくれた友人。文章の訂正をメールしてきてくれた友人。
そして、画面の向こうのあなたに、最大級の感謝をこめまして。
このブログの更新を終わります。
二年間、本当にありがとうございました!!