- Date: Tue 11 11, 2014
- Category: 文芸部日誌
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月と小川
こんにちは!
月曜日担当の夏野です。
金土日と三連勤だったので、曜日感覚が無かったです……
私の休みはどこに行ったのでしょうね……
今日は最近考えたネタの話をしたいと思います。
「石川や せみのを川の 清ければ 月も流れを 尋ねてぞ澄む」
新古今集にある鴨長明さんの和歌です。
意味は、「石川の瀬見の小川は、水が清いので、賀茂の神がここに鎮座されたように、月もこの流れを求めて射し、澄んだ光を川面に宿している。」です。
川が「澄む」と月が川に「住む」を掛けています。
「水が綺麗だから、月が川に住むことができる」この発想がとても好きです。
さて、何故この和歌の話をしたのでしょうか。これが思考のきっかけだからです。
女の子二人の青春ものにしようと思っています。
流れとしては、
起 この和歌が好きな女の子Aと主人公Bが友達になる。
承 少し風変わりなAなので、B以外からは良く思われていない。
ある日、二人が仲たがいをしてしまう。
転 AがBに対して、心を閉ざしてしまう。Bは、Aと仲の良い古典の先生から和歌のことを詳しく聞く。
結 お互いに謝って、仲直りする。
ざっくり言ってみました。書きたいシーンは、古典の先生との話をするところですね。
「月は小川が綺麗だから、そこに住むことができる」って。
古典があまり得意でないBは、Aの話を本当に理解してはいなかったんです。
Aから見て、Bは自分を迎えてくれる清らかな小川であったわけです。
先生と話をして、やっと理解します。そして、Bに謝ります。
「石が投げ込まれて、水面が揺れて、月は映らなくなってしまったけれど……
それは一時的なものだから。濁ってなんかない。いつでも月が出るのを待っているよ」
そして、仲直りする。これだけの話です。書く気はありません(笑)
今回強く思ったのが、何がきっかけになるか分からないということです。
この和歌は、図書館で暇つぶしに見た新古今集に載っていただけです。
日ごろから、創作的感覚を研ぎ澄ましていたいと思いました(とても疲れますけどね)
ではでは。もうこんな時間ですね。
社会に出るため、経験値を貪っている夏野がお送りしました!
また来週もお会いしましょう!