- Date: Mon 04 05, 2015
- Category: 文芸部日誌
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大人にも薦めたい児童文学

こんばんは!最近自分が食欲旺盛すぎて体重が不安な猫又です。
今は丁度GWまっただ中ですね。
ちなみに明日は「こどもの日」。
というわけで、わたくし猫又が子供の時に読んで衝撃を受けた小説を紹介したいと思います!
(こじつけですね)
オトフリート=プロイスラー (著)、 中村 浩三 (翻訳)
『クラバート』

小学生の頃に読んだ児童文学です。
少し記憶が曖昧になっていたので、あらすじを調べてみました。
~あらすじ~
荒地の水車場の見習いになった少年クラバートは、親方から魔法を習うことになる。
しかしその水車場は秘密が多い。毎年の大晦日には仲間の一人が犠牲になるなど、死の影もちらついている。
クラバートは修行を経て、ある一人の娘と結ばれるべく、そして決められた死を乗り越えるべく、親方との対決を果たすことになる。
最初にも言いましたが、この作品は子どもの私にとってまさに衝撃的でした。
魔法って聞くと普通、ワクワクするようなファンタジーものを想像しますよね?
しかし、この小説はずっと重苦しい雰囲気が立ち込めています。
ワクワクというよりも、先が気になってドキドキハラハラすることが多かった気がします。
大学生になった今でも印象になっているシーンは、水車場で働く者の一人が自殺をしようとする場面です。
首を絞めて今にも死にそうなところをを親方がとめるんです。
そこで親方は、「この水車場でだれが死ぬかを決定するのはわしだ」と言います。
ここで親方の絶対的存在感が示されるわけです。
生きたい者は生きることができず、死にたい者は死ねず。
当時の私はこの部分を読んでぞっとしました。
児童文学でこのような話を読んだことがなかったというのも影響しているでしょう。
自殺しようとした人物が、苦しんだまま生かされている描写がなにより怖かったことを覚えています。
『クラバート』は一人の少年が成長し、自分の意思をもって、愛のため死の恐怖と戦う話といえるでしょう。
ここまでファンタジーでありながらリアルに「死」と「生」を描いた児童文学はあまりないかもしれません。
児童文学という枠には当てはまらない、大人が読んでも多くを学べる作品だと思います。
猫又はまた『クラバート』を読もうと思います。
きっと小さいときとはまた違う感想、発見が出てくることでしょう。
皆さんも子供のときに読んだ本を読んでみてはいかがでしょうか?
自分の内面の変わった部分、変わってない部分を感じ取れるはず!
今回はここら辺で終わりたいと思います。
残りのGWを楽しんでくださいね!
では、猫又でした‼
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